WALK THIS WAY→

信用社会、人的資源、ブッダ、マインドフルネス、ダイバーシティ、そして志+MBA

実際に起きている症状と個人の感情は切り離す方が生産性は高まる

欧米人と仕事をしていると感じるのは、「実際に起きている症状」と「個人への責任」が全く別であるということ。

欧米人は、実際に起きている症状そのものに対して、(自分を棚に上げてでも)指摘してくる。
例えば、店舗の売上が悪い、その理由がインバウンドの集客が弱いというポイントであれば、「旅行代理店へのアプローチが不足しているからこの実績。」と、その症状の真因をありのまま突いてくる。

日本人的視点、特に従来のジャパニーズサラリーマン的な視点で、その指摘を真に受けると、「俺がちゃんと仕事していないから指摘を受けている」更には「俺の能力が低いからこの指摘を受けているよね」という流れを踏み、つい感情的になってしまい、せっかく先方が指摘してくれている真因と解決策を、感情で流してしまっている時すらある。

このことはとても厄介で、もしかすると、日本企業の組織内での調整ごとに必須な「根回し」以上の生産性低下を招いているのではと思う。

まずは真実をありのまま「起きた」とだけ見る、ではその対策は?その後は淡々とアクションを起こして、「症状」を解決し、次のチャレンジに進む。このプロセスにおいて、感情的にならず、ただ単に業務を遂行する、欧米にはできて、日本人には以外とこれができない。

「正しい理解」とは、「自分が正しいと考える」ことではありません。「自分流の見方・考え方で理解する」ことではありません。  むしろ逆に、「自分はこう考える」という判断や、解釈や、ものの見方をいっさい差し引いて、「ある」ものを「ある」とだけ、ありのままに、客観的に、主観抜きの〝ニュートラル〟な目で、物事を見すえることを意味しています。

ブッダもヒントを与えてくれている。
起きているコト=症状をありのまま見ること。自分がそこに責任を感じることを考えるのではなく、まずは起きたことを起きたと正しく理解すること。このことこそが、問題解決の最も早い近道であり、感情を入れないことこそ、個人としての生産性を高めるマインドセットである。